『ウクレレ&オカリナ』教室です♪

カメハメハ2世の時代に、アメリカ海外伝導評議会の派遣者が、キリスト教を布教する為ハワイにやって来ます。その勢いが増し、宣教師たちは、原住民の伝統文化や儀式を邪教として、神に捧げるオリ（祈り）や、伝統芸能の一種フラなども禁止してしまいます。

カメハメハ3世の時代になると、議会制度を導入して憲法も発布し、さらに白人も政府に加えて、一気に西洋化を進めました。ん～、カメハメハ１世の時代は、ハワイの独自の習慣と宗教も守りながら、欧米の思想・文化などを受け入れようとしていたのに・・・・・・
そして、土地改革で、ここの土地は私が所有・・・という概念をハワイ人達が持ったり、公立学校の制度が出来たのも、この時代でした。
その後、イギリス・フランスの侵略がたびたび発生し、一時的な占拠もされてしまいます。

そんな世情の中、カメハメハ家系は、一生独身を通した カメハメハ５世 で断絶してしまい、次の王は、議会で有力な首長であった‘ルナリオ’という人が6代目として選出されます。しかし、当時短命が多く、彼は2年で没してしまいます。

次の王は、『カラカウア王』 が、7代目となります。
そして、彼の時代にようやく伝統文化・フラなどの芸能は復権することになりましたが、もはや大部分が忘れ去られ、手遅れという状況でした。。。
この頃のハワイには、アメリカ系白人たちの資本（砂糖きびプランテーションやさまざまな事業）がどんどん流れ込んで来ていました。
土地を持ち、事業をおこなっているのは白人。労働者はハワイアンとアジア人、という図式ができあがっていて、発言力があるのはもっぱら白人でした。

しかし、愛国心いっぱいの『カラカウア王』は、白人たちに支配されていくハワイをなんとかハワイアンの手に戻したいと、イオラニ宮殿を造ったり、日本と同盟を結ぼうとしたしました。
この精力的な国王の動きは、白人勢力にとって脅威でした。

事業主である白人たちは、王国である君主制（主権が王様）を変えたくて仕方ありません。
なんとかして、共和国制（主権が国民の政治）にして、自分達の思うがままに国を動かしたくて「改革等」という組織を結成し、クーデターを起こします。

その結果が、次の通り・・・・
●カラカウア王 は議会の承認なしに政治に関与できない。
●ハワイアン、アジア人には選挙権が与えられない。
要は、白人たちの支配する国になったわけです。。。んなアホな！

『カラカウア王』はボロボロでした。1890年の冬にアメリカへ渡り、貿易を有利にするため、そして持病のリウマチを療養するため頑張ったのですが、翌1891年、リウマチが悪化してしまい、棺に入ってハワイへ帰り、カラカウア王の時代が終わったのでした。

そして、最後の女王・リリウオカラニが、8代目王国を引き継ぎます。

彼女が引き継いだ王国には、白人勢力がキバをむいていました。
あまりにも辛い役回りです。。。
更にその８月、夫のジョンドミニスが亡くなります。カラカウア王と同じ、リウマチ熱でした。

【リリウオカラニ】は、１人で闘っていました。
1893年、ハワイアンに選挙権を与え、市民権を持っていない白人からは選挙権を剥奪するよう、憲法を変えようと頑張ります。しかし、これは失敗し、逆に白人たちに勢いをつけさせてしまいました。

1894年、白人勢力が臨時政府を樹立し、ハワイ王国はハワイ共和国になってしまいました。

白人による５大財閥を形成していたのですが、【リリウオカラニ女王】 がアメリカとの不平等条約（白人達が作ったハワイ産の砂糖を免税する・アメリカが真珠湾を独占的に使用するなど）を破棄しようとしたことに腹を立て、なんとクーデターを起こし、イオラニ宮殿に幽閉してしまいました。かつての王宮が、牢屋になったのです。
リリウオカラニは、幽閉中に、名曲「アロハ・オエ」を悲しんで作曲したのだそうです。（その時に出来た曲ではない、と言う説もあるようですが・・・）

1895年1月22日、反乱で捕らえられた約200人の命と引き換えに、【リリウオカラニ】は女王廃位の署名を強制され、ハワイ王国は滅亡しました。

【リリウオカラニ】 は、その後も旧女王としてハワイ人の敬愛を受けつつ、1917年11月11日、79歳で死去しました。
【リリウオカラニ】 の死から42年後の1959年8月21日、50番目の州としてハワイ州が成立。
ハワイは完全な米国領となり、ハワイ住民は総てアメリカ合衆国の国民となったのでした。

ＫＯＵ